初心者だけどPerlが大好き

コードが世界を変える!

Shibuya Perl Mongers 2代目リーダーの竹迫 良範さんの記事

正しいPerl/CGIの書き方
Webプログラミング初心者からの脱出の手引き より
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20071011/284280/

多くのプログラムは,書くのにかかる時間よりも,他人に読まれる期間のほうが圧倒的に長いものです。
自分の書いたPerlプログラムの可読性を高めるためにはどうすればよいのでしょうか。

その答えの一つがDamian Conway氏の著書「Perlベストプラクティス」(オライリー・ジャパン発行)にあります。Perlでプログラミングを行う際の200のベスト・プラクティスが著者の豊富な実体験を基にまとめられており,とても参考になります。これからPerlを勉強しようとする人,今までPerlを使っていた人の両方にお勧めできる本です。

Perlの有名なスローガンにTMTOWTDIという言葉があるのを聞いたことがある人がいるかもしれません。
「There's morethan one way to do it.」の略で「そのやり方は一つじゃないよ」という意味です。Perlは一つの問題を解決するのに複数の方法を提供しており,その中で自分の知っているやり方で書けばよいという文化を尊重しています。

しかしTMTOWTDIは両刃の剣です。たしかにTMTOWTDIはユーザーの自由度を高めます。一方,企業でのソフトウエア開発やチームによるオープンソース・ソフトウエア開発など,開発に複数のプログラマが携わる場合には,各自が好き勝手なやり方でコードを書いていては収拾がつかなくなります。この際に威力を発揮するのが,ベスト・プラクティスが示す正しいコーディング標準です。

何はなくともCPANは必須

現代のPerlプログラミングの大前提になるのがCPAN(Comprehensive Perl Archive Network,公式サイトはhttp://www.cpan.org/)です。
車輪の再発明」(英語ではReinventing the wheel)という言葉を聞いたことはありませんか。車輪のように一般的に広く使われている技術・解法を利用せず,新たな付加価値がないものを自分で一から作ってしまうことを皮肉る言葉です。CPANは,Perl車輪の再発明を避けるための仕組みです。PerlプログラマCPANに登録されているモジュールを積極的に活用することで,新たなPerlモジュールを自分で再発明することなく,目的のプログラムを少ない労力で開発できます。

1995年にCPANのサイトが公開されてから,すでに10年以上が経過しています。現在では,5000人以上のプログラマが開発した1万個以上のモジュールがCPANのサイトで公開されています。何か新しいPerlのモジュールを作ろうと思ったら,すでにCPANに似たようなライブラリが存在していないかどうか確かめる習慣を付けるとよいでしょう